コールマイン未来構想Ⅱ
うつし、うつり、たちあがるもの
2025年12月7日 ~ 2026年2月1日

期間
2025年12月7日(日)~2月1日(日)
時間
9:30〜17:30(入館 17:00まで)
休館日
毎週月曜日(ただし1月12日(月・祝)は開館し、1月13日(火)は休館)
年末年始(12月29日~1月3日)
年末年始(12月29日~1月3日)
会場
全フロア
観覧料
一般 800円(700円)/高大生 400円(300円)/小中生 200円(100円)
※未就学児無料 ※土曜日は高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体および田川市在住者[要身分証明書]の料金
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介助者1名無料
※未就学児無料 ※土曜日は高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体および田川市在住者[要身分証明書]の料金
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介助者1名無料
主催
田川市美術館
コールマイン未来構想展実行委員会
コールマイン未来構想展実行委員会
共催
田川市立図書館
協力
飯塚市筑前茜染協議会、一般社団法人菊畑茂久馬美術青家協会、鞍手町歴史民俗博物館、作兵衛(作たん)事務所、田川市石炭・歴史博物館、東京大学東洋文化研究所真鍋研究室、NPO法人汽車倶楽部、美学校、火種工房、広川事務所、株式会社モンタージュ、ポレポレタイムス社
助成
ふくおか県芸術文化祭助成事業
協賛
九州産業大学
株式会社JR博多シティ
FM FUKUOKA
株式会社JR博多シティ
FM FUKUOKA
後援
朝日新聞社、西日本新聞社、毎日新聞社、読売新聞社、RKB毎日放送、FBS福岡放送、KBC、テレQ、テレビ西日本、CROSS FM、LOVE FM、九州旅客鉄道株式会社、西日本鉄道株式会社
筑豊を代表する作家の貴重な作品を展示
本展では、異なる時代の媒介者たちが一堂に会し、筑豊という土地に目を向けます。
筑豊は、訪れる表現者たちに「なにを写し、なにを描き、なにを伝えるべきか」を問いかけてきました。その問いはやがて、表現の手法や題材にとどまらず、「絵とはなにか」「表現者とはなにか」という根源的な問いへとつながっていきます。
1950年代、富山妙子は鉱山に関心を寄せて筑豊を訪れ、人々を取材するなかで、表現しきれないほど複雑な現実を目の当たりにしました。1960年代になると、永末十四雄や上野英信、菊畑茂久馬が山本作兵衛に出会い、その功績を世に広めようと奔走します。なかでも上野と菊畑は、模写が記録を残す有効な手段であることに気づき、その方法をとおして後世に伝えるべき作品を見出しました。
半世紀を経た現在、初公開となる素描や手紙からは、表現者たちの結びつきが鮮やかに浮かび上がります。
また、筑豊のこれまでの歩みに着想を得て、現代の作家たちが身を置き、対話を重ねるなかで生み出された表現も紹介します。
音楽、映像、写真、模写、素描といった多様な表現が織りなす物語をとおして、姿や形を変えながらも繰り返し「うつされてきた」筑豊の歩みを、ご覧いただければ幸いです。
筑豊は、訪れる表現者たちに「なにを写し、なにを描き、なにを伝えるべきか」を問いかけてきました。その問いはやがて、表現の手法や題材にとどまらず、「絵とはなにか」「表現者とはなにか」という根源的な問いへとつながっていきます。
1950年代、富山妙子は鉱山に関心を寄せて筑豊を訪れ、人々を取材するなかで、表現しきれないほど複雑な現実を目の当たりにしました。1960年代になると、永末十四雄や上野英信、菊畑茂久馬が山本作兵衛に出会い、その功績を世に広めようと奔走します。なかでも上野と菊畑は、模写が記録を残す有効な手段であることに気づき、その方法をとおして後世に伝えるべき作品を見出しました。
半世紀を経た現在、初公開となる素描や手紙からは、表現者たちの結びつきが鮮やかに浮かび上がります。
また、筑豊のこれまでの歩みに着想を得て、現代の作家たちが身を置き、対話を重ねるなかで生み出された表現も紹介します。
音楽、映像、写真、模写、素描といった多様な表現が織りなす物語をとおして、姿や形を変えながらも繰り返し「うつされてきた」筑豊の歩みを、ご覧いただければ幸いです。
展示構成
⒈ 越境のアーティスト 富山妙子
自由美術家協会で作品を発表していた富山妙子が鉱山へ足を踏み入れたのは1953年、三井鉱山での企業整備反対闘争で組合側が勝利した日のことでした。
その後、富山は、九州各地の炭鉱を訪れます。現地で目にした過酷な現実に「絵で表現するには複雑すぎる」と感じた富山は、その体験を文章に記し、のちに書籍として発表します。
富山は上野英信が1964年に設立した筑豊文庫にも足を運んでいました。
炭鉱を巡るなかで描かれた素描のほか、上野英信や本橋成一、山口勲との交流を示す写真や手紙などの貴重な資料をとおして、筑豊における人びとのつながりを紹介します。
その後、富山は、九州各地の炭鉱を訪れます。現地で目にした過酷な現実に「絵で表現するには複雑すぎる」と感じた富山は、その体験を文章に記し、のちに書籍として発表します。
富山は上野英信が1964年に設立した筑豊文庫にも足を運んでいました。
炭鉱を巡るなかで描かれた素描のほか、上野英信や本橋成一、山口勲との交流を示す写真や手紙などの貴重な資料をとおして、筑豊における人びとのつながりを紹介します。

富山妙子《炭坑でのドローイング:1950年代》
1950年代 鉛筆・紙 個人蔵 ©TOMIYAMA Taeko
⒉ 菊畑茂久馬と山本作兵衛
1964年、菊畑茂久馬は上野英信の招きで山本作兵衛が描いたスケッチブックを目にします。
菊畑はその絵に美術的な価値を見出し、1970年には美学校の授業として作兵衛作品の模写を行いました。
日々の労働を通じて独学で描き続けた作兵衛の姿は、「絵を描くということの中に、これほど豊潤な人間への愛と、強くたくましい不屈の精神を示した」として、菊畑に大きな励ましを与えました(「作兵衛翁江戸日記」『菊畑茂久馬著作集2』1993年)。
菊畑はその絵に美術的な価値を見出し、1970年には美学校の授業として作兵衛作品の模写を行いました。
日々の労働を通じて独学で描き続けた作兵衛の姿は、「絵を描くということの中に、これほど豊潤な人間への愛と、強くたくましい不屈の精神を示した」として、菊畑に大きな励ましを与えました(「作兵衛翁江戸日記」『菊畑茂久馬著作集2』1993年)。

「山本作兵衛作品模写壁画制作の様子」
1970年 四谷美学校スタジオ 今泉省彦氏提供
⒊ 現在の視点:うつり、たちあがるもの
本展で示す「うつす」という行為は、現実を写し取るだけでなく、かつてこの地を歩いた人々が思いをつないできた、その記録と継承の営みとしても捉えられます。
写真や映像、模写などを通して作家たちが見出す筑豊の姿は、私たちが日常のなかで見ている景色や記憶を、異なる視点から浮かび上がらせます。
これらの作品は、現実をとらえた表現であると同時に、作家と観る者双方の感情や記憶を呼び起こす媒材であるともいえます。
写真や映像、模写などを通して作家たちが見出す筑豊の姿は、私たちが日常のなかで見ている景色や記憶を、異なる視点から浮かび上がらせます。
これらの作品は、現実をとらえた表現であると同時に、作家と観る者双方の感情や記憶を呼び起こす媒材であるともいえます。

大洲大作《光のシークエンス-筑豊》より 船尾駅-田川後藤寺駅
2024年
関連イベント
▍『越境のアーティスト 富山妙子』出版記念 連続出張講座
『越境のアーティスト 富山妙子』の出版を記念し、連続講座を行います。
本講座は真鍋祐子氏のご提案により、東京大学東洋文化研究所真鍋研究室のご協力を賜り開催する運びとなりました。
本講座は真鍋祐子氏のご提案により、東京大学東洋文化研究所真鍋研究室のご協力を賜り開催する運びとなりました。
日時
12月28日~1月25日までの毎週日曜日(全5回)
上映会 13:00〜14:20
講 座 14:30〜15:30
上映会 13:00〜14:20
講 座 14:30〜15:30
会場
田川市美術館 AVホール
参加費
無料(要観覧券 *半券可)
上映作品
『自由光州-1980年5月-』(25分 1981年)
『はじけ鳳仙花-わが筑豊 わが朝鮮-』(48分 1984年)
『はじけ鳳仙花-わが筑豊 わが朝鮮-』(48分 1984年)
※詳細はイベント情報をご確認ください。
▍オープニングイベント
開幕を記念し、出品作家によるトークを行います。
日時
12月7日(日)10:30〜11:30
会場
田川市美術館 展示室
参加費
無料(要観覧券 *半券可)
月に一度、どこかに現れる、衣食住遊とつながる場所。
▍「ツキ市」
人気のマルシェイベント「ツキ市」が美術館にやってきます。
日時
12月13日(土)11:00~15:00
会場
田川市美術館 前庭など
主催
▍笹久保伸ギターライブ
山内光枝+笹久保伸コラボレーション作品《底のない水|Bottomless Serpent》に関連して、笹久保伸によるギターライブを行います。
日時
12月20日(土)18:30〜
会場
田川市美術館 アートホール
料金
大人 2,000円/高校生以下 1,000円
定員
50名
※事前予約制、webもしくはお電話(0947-42-6161)でお申込みください。
※詳細はイベント情報をご確認ください。
※詳細はイベント情報をご確認ください。
▍石炭の火でつぼ焼き芋をつくってみよう
石炭で火をおこして、ほくほくの「つぼ焼き芋」をつくります!
石炭やお芋が登場する絵本の読み聞かせもあります。
石炭やお芋が登場する絵本の読み聞かせもあります。
日時
2026年1月12日(月・祝)13:30〜
会場
つぼ焼き芋づくり|田川市美術館 前庭
絵本の読み聞かせ|田川市立図書館
絵本の読み聞かせ|田川市立図書館
参加費
無料
※読み聞かせ参加者には「おはなし会シール」をプレゼント
※協力|田川市サツマイモプロジェクト、ラーメン げんてん
※協力|田川市サツマイモプロジェクト、ラーメン げんてん
▍「LINKS-菊畑茂久馬」関連企画
全国展開している「LINKS-菊畑茂久馬」企画アドバイザーの山口洋三氏をお招きしてトークを行います。
日時
2026年1月24日(土)13:00〜14:00
会場
田川市美術館 展示室
参加費
無料(要観覧券 *半券可)
▍クロージングイベント
インディペンデント・キュレーターの原田真紀氏をお招きし、当館の学芸員とギャラリートークを行います。
日時
2026年2月1日(日)13:00〜14:00
会場
田川市美術館 展示室
参加費
無料(要観覧券 *半券可)
▍サテライト会場(いいかねPalette)
田川市内にある廃校を利活用している施設「いいかねPalette」をサテライト会場として、アーティストユニット「DIGDUG」(母里聖徳+長野聡史)、株式会社BOOKとNPO法人アーツトンネルのメンバーを中心に、地域とつながるイベントを開催します。
※サテライトイベントの詳細は後日公開予定のイベントページをご確認ください。
※サテライトイベントの詳細は後日公開予定のイベントページをご確認ください。
▎サテライト展示
地域の自然や歴史をテーマにしたリサーチプロジェクトの記録や、アーティストによる関連作品を展示します。
期間
11月中旬~|オープンスタジオ
12月7日(日)〜|本展示(入場料 200円)
12月7日(日)〜|本展示(入場料 200円)
会場
いいかねPalette理科室
福岡県田川市猪国2559(旧猪位金小学校)
福岡県田川市猪国2559(旧猪位金小学校)
▎リサーチプロジェクト
参加者と一緒に、地域の自然や遺跡などをめぐり、歴史を調べるフィールドワークを行います。
期日
12月8日(月)・12月27日(土)・1月23日(金)・1月26日(月)
時間
各回 9:00~15:00
※時間は多少前後する可能性がございますのでご了承ください。
※時間は多少前後する可能性がございますのでご了承ください。
参加費
1,500円
※事前予約制です。
※事前予約制です。


